千葉大学【比護ゼミ】にて『コンプライアンス』に就いての講義 (2012年11月22日)

11月22日 午後7時から2時間、千葉大学・産学連携・知的財産機構・会議室において【コンプライアンスについて】を講義させて頂きました。受講生は「ベンチャー企業を起こした経営者」や「卒業したら速やかにベンチャー企業を起こそうと考えている学生」達です。コンプライアンスとは法規範、社内規範、そして倫理規範を遵守することですが、つまりは当たり前の事をしっかり守って経営しようという姿勢を指します。

今回はパワーポイント(以下PPと略す)の画面を使って簡単にスピーチの概要を解説致しましょう。

下の右PP画面では、いかにインターネットというものがすごい革命かをメディアの歴史という面から説明したものです。

左の図はメディアの進化を示しています。つまり1万年前、人類が「言葉」を喋るようになり、6000年前になって「文

字」が生まれ、そして2000年前ころ「紙」が発明されて、「記録」が可能となりになり、ルネッサンス時代に「印刷」技術が発明されて、多くの人に情報を送れる書物や郵便制度が生まれ、そして1800年代に入ると、電話が発明されて1対1で同時に通信が出来るようになり、19世紀後半には、「ラジオ」が生まれて不特定多数に一斉に情報を送れるようになり、更には「テレビ」が発明されて音+動画が一斉に送れるようになったのです。ここまで来るのにつまり1万年掛っていたことになります。しかし右に縦長にインターネットの世界を併記しています。何とインターネットは文字の発明(これはTCP/IPからHTML)、書物は電子書籍や電子新聞、そして郵便はEメール、電話はスカイプ、動画伝送はユーチューブと言う具合に、左側の【物理空間】での進化では1万年も掛かっていたのに対して、インターネットの世界では、つまり【情報空間】ではたったの40〜50年でこの進化をなしとげてしまったのです。

このインターネット時代の到来で価値観に大きな変化が齎されたのです。

左のPP画面は「内部統制」を3次元で説明している、よく使われるキュービックですが、縦が「構成要素」で横が「目的」そして奥行きが「事業体の単位、活動」が示されています。それが3次元で表現しているのは、それぞれが独立ではなく皆絡み合って関係し合っていると表現しいるのです。

そして上の右のPP画面では21世紀は【ベンチャー企業】にとってチャンスがある理由を述べています。

左のPP画面は21世紀は「寄り合い型社会」が重視される時代であると説明しています。

そしてその簡単な一例として、「中央集権型」の電力会社は将来姿を消して行くかも知れにというお話しをしました。

ところでベンチャー企業の場合には、組織もまだ若いので数人の構成でしょうから、コンプライアンス・マインドを持つと言った関心が薄いと思います。ところがどんなに小さな企業でもスタートするとすぐに「売上」、「競争力」を意識して「売上至上主義」に陥りやすいのです。また一方売上が急上昇している場合には、その現状に酔ってしまって、将来に対する投資を忘れ、結局は急降下してしまいます。従ってどんなに小さな組織であっても、その時点からコンプライアンス・マインドを身につけておく必要が在るのです。
そこでベンチャー企業における「不祥事」の例を挙げて説明した上で、ベンチャー企業が「企業不祥事」に落ち込まない為の「危機管理の方法」として2例を挙げて解説したのが上の右PP画面です。
そして最後にベンチャー企業やNPO的企業などは、組織的に小さな規模であるので、コンサルタントやアドバイザーを雇い入れる資力は無いので、「メンタークラブ」や「大学OB会」や「NPO創業支援推進機構」などの機関を活用するのも一法であると説明しました。

どこまで聴講の生徒さんに理解してもらったかは分かりませんが、この「比護ゼミ」の状況が早速フェイスブックで流されていましたが、そこに聴講者が書き込んだコメントの中に「難しいテーマを分かりやすく説明してくれたので、為になりました」とあり、大変に嬉しく思いました。

<TOPページへ>