平成20年1月7日 賀詞交歓会にて

皆様 新年明けまして おめでとうございます。

今年は【子】(ねずみ)の年だそうですが、十二支では【子】から始まっていますが、何故ネズミが1番目なのか、その理由はなぜか? それは「神様に新年の挨拶に行く日に 神様の前に到着した順番で【十二支】が作られたという話があります。牛は足が遅いので他の動物より早めに出発したのですが、その牛の頭の上にネズミが乗っていて神様の前に来るとピョンと牛の前に出たのでネズミが一番になったという逸話があるそうです。ついでに十二支にちなんだ逸話には;

○ 猿と犬はいつも仲が悪いので その間に「鳥」を入れて仲裁役にした。
 

○ 実は「ねこ」は十二支に入りたかったのですが、ネズミが猫に「神様に新年の挨拶に行く日」をうその日を教えた為に猫は十二支にはいれず、それ以降 猫がネズミを追いかけ回している。

さて「逸話」はこの辺にして、私が最初に申し上げたいのは、実は私はこの【十二支に関する情報】をパソコンからWEB上の百科事典【ウィキペディア】を検索して調べたのです。皆さんも最近では卓上の【辞典】や【辞書】を引いて調べるといった習慣が少なくなり、殆どコンピュータ上での検索で解決していると思います。

ここで注目すべきことは この【ウィキペディア】という百科辞典は どこかの出版社が作っているものでは無く、私たち皆で内容を更新したり追加したりして作っているということです。製作者は大衆ですから、使用は無料です。

他の例として、コンピュータを動かす【オペレーテイング ソフト】(いわゆるOS)はご存知の方も多くおられると思いますが、LINUXというOSは不特定多数の人々で作られ、修正され、バージョンUPされている無料ソフトで【マイクロソフト社】を脅かす存在と言われています。

もっと最近の話では、【P2Pサービス】といわれる「ネット上でのファイル交換」、これが音楽、映画の業界を襲っている話。好きな音楽を誰かのサイトで見つけたら勝手にダウンロードして楽しめる機能ですが、まあ所謂「著作権侵害」とか「海賊版」という形で耳にしますが、この問題はレコード会社、映画会社が裁判で勝訴したと報道されましたが、裁判後の現在でも、広くインターネットを介して広まってしまったソフトを皆が使って、各自好きな音楽や映画をダウンロードして楽しんでおり、そんな実情下、組織側(勝訴した側)は取り締まる方法がないという時代です。

つまり21世紀は これまでのような『制度があってリーダーを中心に統制されている【中央集権型組織】』から徐々に『自らの行動で実例をしめして、他の人が後に続く、つまり誰もが自分自身で意思決定してリーダーのいない“開かれた組織”つまり【権限分散型組織】』が広まって行くと言われています。例えば現在【NPO組織】が急激に増え続けていますが、“この指とまれ型共同体”(つまりNPO)が増え続けて、理想的な分業体制が育ってゆくのではないでしょうか。

さてそんな時代趨勢の中で次に、具体的なお話として【今年のテーマ】を申し上げたいと思います。

      ===(略)===

ご承知のように専門学校は「少子化問題」、「大学全入問題」を抱えながら苦難の道のりなのですが、今年はそれに石油高騰、海外での民族テロ・国境戦争の多発などによる「景気低迷」が予想されさらに厳しい1年と思われますが、“苦境だからこそチャンスあり”というプラス思考で前向きに取組んで行こうではありませんか。

今年のキーワードは【地球温暖化対策、CO2の削減】でしょう。今年も各校の授業や実習の中に「地球を守る」をテーマにした企画を盛り込みながら、他校と違った特徴をHPなどを通して世間に伝達し続けて行けば、世間からの評価も上がって行くと信じます。

是非 先生方一人ひとりが、学生の目線に合わせて「地球を守る」をテーマに授業の中に自分なりの企画を取り入れて頂き、実行して行こうではありませんか。 頑張りましょう。


             <参考資料> 「ヒトデはクモよりなぜ強い」(21世紀はリーダーなき組織が勝つ)
                               
オリ・ブラフマン、ロッド・A・ベックストローム 共著
                               
糸井 恵 訳 「日経BP」

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