2007 油絵作品

油絵を始めたのが50歳の時ですから、もう13年にもなります。満足に描けたという作品は

少ないのですが、それにしてもよく続いたものだと思っています。今年は【塩の道・一人行

脚】を完結出来た年でもあり、4回に分けて350Kmを歩いたわけですが、それぞれの回

で最も印象に残ったシーンを油絵に描いてみることにしました。今年はその第1章【相良町

から秋葉大社まで】から『秋葉大社・下社』、そして第2章【2つの峠越え】から『大鹿村か

ら明石岳を望む』を描きました。

『霧のイギリス国会議事堂』 (モネの作品模写)

Londres. le Parlement by Claude Monet

製作年月日:

2006.12月〜
        2007.6月

サイズ:  F10

この絵はロンドン・テームズ川から登る霧に包まれた国会議事堂を描いたものですが、この霧の中にボ〜〜ット映し出された建物を表現するのが大変に難しいのですが、あえてそれに挑戦してみました。これで私はモネ作品の模写は3作目になります。最初が【アムステルダムの港】 2作目が【睡蓮】でしたが(共に2006年度作品に掲載)、この3作品の絵には共通点があります。 それは”水”です。つまり題材が”海に浮かぶ帆船”であり “池に浮かぶ睡蓮”であり、”川の霧に浮かび出た国会議事堂”であり、すべて水がテーマなのです。モネは「帆船」に、「睡蓮」に、そして「国会議事堂」に興味があったのでは無く、目の前にある対象物を照らす”光”と、その結果生まれる”色彩”、そしてそれを包み込む”大気の表現”に関心が有ったのだと言われています。光、色彩、環境変化は季節そして時間帯で変わりますので、彼の作品には同一の環境・題材の連作が多いと言われる所以でしょう。モネは1900年ころからロンドンでの連作(積み藁、ルーアン大聖堂など)、1908年からはベネチュアの連作(黄昏、コンタリーニ宮など)を描いたそうですが、「睡蓮」の連作は1900年以前から死ぬまで描き続けていたそうです。そしてモネは庭師に命じて睡蓮が植えられる位置まで指定したそうです。つまりモネは睡蓮そのものの美しさよりも、その水面における配置に関心があったと言う事でしょうか。

◎2008年賀状採用

塩の道 第1章 『秋葉大社 下社』

製作年月日: 2007.6〜9月

サイズ: F6

2005年5月26日に塩の道・一人行脚をスタ
ートして3日目の宿泊地に夕方到着してそばの秋葉大社・下社に散歩に出た。すっぽりと大木に包まれた下社には参拝客は誰もおらず、神秘的な静けさの中に居た。

塩の道 第2章 『大鹿村から明石岳を望む』

製作年月日: 2007.10〜12月

サイズ: F6

2006年5月2日に塩の道・第2章に出発して4日目の早朝肌寒い中、散歩に出た時「新小渋川橋」からの眺めである。昨日の夕方大鹿村に入ってこの橋を渡った時には明石岳が銀色に光っていてその美しさ「よし 油絵に描いてみよう」と思った。泊まった宿の床の間の掛け軸には次のように書かれていた。

『芸術は この大自然の 

      奇しき調和を 表現する』

   『じゅんこさん』

製作年月日: 2007.5月〜2008.2月

サイズ: F6

私のかみさんです。

この絵は何(十)年も前の白黒写真を油絵に表現してみました。とっても和服が似合うかみさんです。

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