2009年「後期」 油絵作品の部屋にようこそ!

前期の作品<雪の妻籠宿>から引き続き“白と黒”の表現に挑戦してみました。白といえば

「雪」、そして黒は「影」です。さてさて上手に表現出来たでしょうか?

作品: 『雪庭』
     
(NPO法人「日本で最も美しい村」連合のHP上の写真を描かせて頂きました。)

製作年月日: 2009年6月 〜 9月     キャンバス: F8

妻籠宿脇本陣奥谷の和座敷から雪庭の風景。
障子に射している太陽光も緩やかに感じるのでキット午後のひと時のようだ。
ある方がこの絵を見ながら「雪化粧の静かな庭が美しい。こちら側手前の障子を思い切って開いてみたくなる衝動が襲ってきた」とおっしゃっていました。

そんな感想を戴くと、「ああ、描いてよかったな〜ぁ!」と思うのです。

◎2010年年賀状に使用

◎2010年アトリエ清水1月展に出展

作品: 『おとうと』

製作年月日: 2009年9月〜10月

キャンバス: SM

私の弟です。


2009年の夏に長野に墓参に出掛けた時の夕食時のスナップ写真の中に、弟の面白い顔をした写真がありましたので、それを油絵に描きました。

彼の定年退職後に迎えた最初の誕生日(2009年10月)に、この油絵をプレゼントとして彼に贈りました。

作品: 

 『雨の妻籠宿』

(小冊子「中仙道木曽路 小さな旅」の表紙写真を描かせていただきました。)

製作年月日:

2009年

    9月〜12月

キャンバス: F8

作品「雪の妻籠宿」とほぼ同じ場所を描いていますが、こちらは雨が上がったばかりの街道筋。
濡れた地面に外灯の光が薄っすらと反射しています。この絵も家の軒下の“黒い影”に注意して描きました。この妻籠宿のそばに島崎藤村の「夜明け前」で有名になった「馬籠宿」があり、私は宿場としては馬籠の方が好きなのですが、その理由は馬籠は山の斜面に張り付くように出来た宿場で、昔中仙道を旅した人には宿からの眺めが最高ですから キット馬籠宿での一夜で疲れを癒されたことでしょう。
しかし宿場の姿を絵にするなら妻籠宿のほうが良さそうです。

◎2010年アトリエ清水1月展に出展

2010年「アトリエ清水1月展」に3作品を展示

   1月10日(日)〜 16日(土) 於: 『千代田区いきいきプラザ一番町』

 <雪の妻籠宿>      <雨の妻籠宿>      <雪庭>  
私は“日本の美”が【白と黒の世界】にあるのではと注視しました。“侘び・錆び”とは白と黒の世界のように感じていたからです。ところで白と黒は“色”ではなく“光”と言われています。そこで昨年(2009年)の春から白と黒の世界、“光”に注目して絵を描いてきました。<雪の妻籠宿>は2009年「前期」の作品ページに掲載されています。

写真中央の<雨の妻籠宿>は白黒に関係ないと指摘されそうですが、実は“雨上がりの寂しさ”を軒先の影(黒系)で何とか表現したいと思ったのです。

そんな訳で、この妻籠宿を題材にした3作品は私として「日本の美」を表現した事で、言い換えれば小生の油絵の勉強15年の集大成になるのかも知れません。
さて、今年からまた原点に戻って描き始めようと思っています。

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