今年も7月27日(土)早朝6時に上野・不忍池の蓮の花を鑑賞しようと仲間が集まってウォーキング。今年はいつの間にか梅雨は去り、その後は殺人的な猛暑が襲ってきいる。真っ昼間は35℃を超える“猛暑日”の連続で、夜は30℃に近い“真夏日”となり寝苦しくて睡眠不足気味。こんな塩梅だから早朝ウォークも参加者がいないのではと心配したが、私を含めて6名が集まってくれた。
これまでは不忍池まで30分少々で到着していたが、今回は途中4回ほど水飲み休憩を設けておよそ1時間掛けて不忍池に到着、池の周りにはすでに多くの人が繰り出していた。
今年の特徴は、池に突き出た観賞用デッキの所に沢山の風鈴が垂れ下がり涼し気な音を響かせていた。
今回は蓮の花を真上からじっくり観察することが出来て、その構造の見事さに驚かされた。ピンク色をしたスプーンの形の「花びら(花弁)」の中にポツポツと沢山の穴が開いた様に見えて“蜂の巣”のような形をしている「花托」があり、その周りを黄色い「雄しべ」がビッシリと覆っている。花托上のポツポツが「雌しべ」だそうで、周りの雄しべから受粉させるのは飛んで来る蜂やチョウチョなど昆虫たちの仕事なのだ。この様に花がパット開いてその姿を見せてくれるのはせいぜい2〜3日だそうで、それも早朝に開いて昼頃には閉じてしまうと言う。
蓮は植物の中でも最も古いものだそうで、およそ1億4000年前にすでに地球上に存在していたそうで、それを“古代種”と言うそうで埼玉県・行田市などで見つかっている。そういえばお釈迦様も蓮の花の上(蓮台)に座って「蓮は泥水の中でも美しい花を咲かせるように、人間も娑婆の中でその汚さに染まることなく生きるように」と法華経の中で説いていると言う。ところで“蓮”の名前は“蜂の巣”から来ていると言うが本当だろうか。
私達がヒイヒイと悲鳴を上げている猛暑の中、きっと池の泥水は“ぬるま湯”状態になっていると推察されるが、そんな過酷な環境の中でも蓮たちはいつもの通り天に向かって華やかな花を突き上げている姿に感動した。
その凛とした蓮たちの力を見せられ、帰路をバス利用する仲間もいる中、私は「よし、歩いて帰ろう!」と決めて、不忍池→無縁坂→東大病院→東大赤門→菊坂通りと歩いて8時前に自宅に戻る事が出来た。私の体を何とも言えない満足感と達成感が覆ってくれていた。美しきパワフルな蓮たちよ、ありがとう!