黙っていても「低炭素社会」は来る!?

東大キャンバスで開催された「科学技術振興機構」主催の「低炭素社会戦略センター(LCS)10周年記念シンポジウム」に久しぶりに参加して来ました。我が国の2019年6月に策定した「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略」は「2050年までに80%の温室効果ガスの排出削減と21世紀後半のゼロエミッション社会を目指すこと」としています。
私がこのシンポジュームに興味を持ったのは、丁度2日前の12月2日からスペインのマドリードでCOP25(国連気候変動枠組み条約の国際会議)が開かれているので、それと関連してどんな話が出るのかと言う点に有りました。しかし残念ながらCOP25に関連した話は有りませんでした。
COPでの日本国の”炭酸ガス削減目標”は「2030年度に2013年度比マイナス26%」という目標を掲げていますが、原発の再稼働が進まず火力発電で穴埋めしている現状で、その目標は遠くなっており、世界から冷たい目で睨まれているのが実情です。これを理由に政府が、だから「原発再稼働」は必須であるなどとトンチンカンな事を言い出さないよう警戒が必要ですが。
今回のCOP25でも日本は世界環境団体「気候変動ネットワーク」から不名誉な【化石賞】を受賞してしまいました。日本はこの賞の受賞常連国であり、世界に恥をさらけ出し続けているのです。
しかし今日の講演では、2050年頃には社会も相当変わっており、「ものの所有」から「ことの消費」の時代、つまり「シェアリングエコノミー」の時代になっているので、その頃には自ずと低炭素社会になっているのでは、と楽観論を言っていたのに驚きました。本当にそうなるのでしょうか?

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