『忖度文化』の蔓延と『日本復活私論』との関連

昨今の世界中の動きで私の気分が甚だ晴れないのは、世の中に「忖度文化が蔓延」してしまっている事に原因が有るのでは思っています。そもそも「忖度」とは「人様の気持ちを推し量ること、そしてその上で行動を取ること」と理解し、「日本人らしさの根底思想」と思っていたのですが、2017年の「森友問題」勃発の頃から、「忖度」とは「事の良し悪しは別にして自分の目上の人の立場を慮って行動にでること」と解釈しているようです。そして「忖度文化」は結局は「独裁社会」を作ってしまうのです。現在の日本も誰も代われる人不在を理由にして、「安倍日本帝国」が成立しているのでしょうか。

こんなテイタラクが続いている日本なのに、なぜ安倍政権に代わる勢力が自民党内部から生まれないのでしょうか? その背景には「政治家が官僚をコントロール下に置いた」という自民党内部の自負心から、「なにも自分たちから波風は立てる必要は無い」という安易な、安全な護身術が蔓延し、「人様の為に」という冷静な思考能力を失い、「ある人の為だけに」という悪い意味での「忖度」にかぶれてしまって居るのです。つまりはちっぽけな人間達の集まりだということです。

もう一つ「忖度文化」が急成長している理由に、世界中が「自分さえ良ければ」、「自国がよければ」的な世相が主流となり、所謂アメリカのドナルド・トランプ大統領の出現や、中国、ロシアの独裁国家の覇権力増大、更には北朝鮮の調子に乗った悪あがき、そして英国のEU離脱への行動などが際立った出来事ですが、それを取り仕切っている権力の背景には「忖度」がはびこっているのです。
私の唱える『日本復活私論』に『忖度文化の蔓延』は逆行している様に思えるでしょうが、実は世の中が『万物のサイクル』【誕生→成長→成熟→衰退→死/終焉】の最終章【死/終焉】真っ只中に居るので、「忖度文化の蔓延』は起こるべくして起きているのです。
例えば日本の場合ですが、アメリカとの太平洋戦争で敗戦を迎え、その後GHQによる統治によって近代化が図られましたが、その行き着くところ経済大国になるや、日本の政治家は「アメリカに従っていれば、日本の国益に結びつく」という安易な「アメリカの意思を忖度した思想」を持ち続けているのです。

こんな安易な政策は長続きせず、遅かれ早かれ地獄に落ち込むのは明らかでしょう。私達はこうした「大災」(カタストロフィ)が起きることを覚悟していなければならないのですが、それを通過した後に、やっと日本の「アメリカへの忖度社会」は終焉を迎え、新しい組織体が生まれるのです。そのころ、一党独裁の国々も全世界に広がったネット社会での権力維持の困難さに直面し、崩壊または変身して行くものと思います。
こうして本来有るべき社会の姿、つまり本来有るべき正しい意味での「忖度」が行われる社会、則ち人さまの気持ちを推し量って行動をとる人々が集まった持続可能な社会が生まれるのだ、と私は信じているのです。(掲載写真はインタネットより拝借)

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