仲良し会談? やっぱMMTか?

コロナ禍の真っ最中、5月22日に麻生財務大臣と黒田日銀総裁が会談した。この二人が顔を合わせるのは主要20カ国の財務相と中央銀行総裁が集まる「国際金融会議」くらいのものだが、今回は珍しくもお二人で会談し共同談話を発表したのだ。この会談でコロナ感染拡大に対処する為に100兆円強の財政出動により「国債」を増発し、事態の収束させる為にあらゆる手段を講じて行く事を明確にした。

この会談を知った時、1年前頃に話題を集めた新経済理論【MMT】が思い出された。私は常に何故日本は20数年もズ~ッとデフレ・スパイラルから脱出出来ないで居るのかを疑問に思っていた。とにかく日本は金融危機が襲ってくると日銀は「量的緩和策」を連発してきたが、しかしそれでも全くデフレから脱出出来ないで来ている。そしてTVニュースや新聞で、「日本は1000兆円を超える借金があり、これを国民一人あたりに換算すると800万円超の借金となる。これを自分の子や孫に負わせえていいのか」と脅かされ続けて来ている。しかし【MMT】(現代貨幣理論)に出会って、私は日本国民として少し安堵出来たのだ。
経済学者は過去の学説や学んできた学識の範囲内で経済動向を判断するしか出来ないので、この新説【MMT】には簡単には馴染めないのだ。頭の固い経済学者の主流派は、「MMTのように経済は単純じゃ無いよ!」と反論を繰り返している。従って今回会談したお二人も【MMT】に関しては全く触れていない(触れられない)のだ。これまで私の知識でも「政府」と「中央銀行」が”仲良しこよし”になってはいけないと理解して来たが、この【MMT】ではむしろ【政府+中央銀行】と総合的に考える事がベースになっているのだ。これを【総合政府】と呼ぶ。それでは私が「安堵することが出来た」理由をわかり易く箇条書きで説明したい。

①日本の借金は1000兆円を超えると脅すウソ:これは国のバランスシートの負債勘定のみを言っており、債権勘定を無視している。政府はこう脅して借金が増えるので「増税」しなければを理由にし、昨年末に増税してしまったが。債権側と見合いを立てれば借金は数百兆円に減り、他国と比較しても遜色はないのだ。ごまかされた。

②日本における借金の殆どが「国債」で賄われ、これを買っているのが日本国(金融機関含め)で、つまりは私達「国民」なのだ。とすれば、絶対に「破綻」は起きないのです。

③そもそも私達の頭の中には、「支出は持っている資金内で転がせ」そして「借金は必ず返す必要がある」と考える。それが私達家庭での「やり繰り原則」なのだが、「国」の場合は「家庭」のやり繰りの仕方とは違うのだ。国はお金を自分で印刷すれば作れるが、家庭では与えられたお金の範囲でやり繰りせねばならない、その違いだけです。

④最後に分かりやすく「国」の場合を「家庭」に置き換えて「お金」の流れを説明し「日本国」が潰れない証としましょう。「日本家」は夫婦と子供一人の3人構成だとします。この家族の借金は長男が親に200万円の借金があります。一方長男は自分で銀行預金を100万円持っていたとします。外からみてこの家は破綻するとは全く思えません。最悪の場合でもお父さんは息子の借金の面倒をみることでしょう。なるほど! なるほど!

ここまで読むと、「それじゃあ、どんどん国債を発行しても問題ない、と言うことだな」と解釈するのは”小中学生レベル”の理解力で、やはり借金というのは、時間を掛けても何とか自力で小さくして行く努力は必要で、国の場合なら国債を出しながらでも、どの様な施策で収入を増やすかを並行して考えて行くのが”大人的判断”なのである。

そこで、もっとMMTに関して知りたい方は、私がインタネット上で拾い上げた分かりやすい記事として、下記にその表題を挙げておきますのでネットで検索の上ご一読されては如何でしょうか。
 ・「MMT(現代貨幣理論)とは?新しい経済理論を簡単解説」
 ・「国債費とは?国債(国の借金)について簡単に解説!」

以上が「コロナ禍」における「巣ごもり生活」のお蔭で私が学んだ出来事でした。お粗末様でした。

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