政府高官達は何故知恵が働かないのであろうか。「沖縄普天間基地問題」にしても、「円安不況対策」にしても、更には「教育問題」などなど問題山積みの情勢下、頭を使って積極的且つ画期的な施策を打って対応して行かねばならぬのに、岸田首相は何ら思い切った手を打たずに、国民からも愛想を尽かされ遂に支持率も過去最低の30%を切ってしまったと言う。その最大の原因は、この輩(やから)達は、思い切った発想が持てずにフューチャーデザインを描くことが苦手のようだ。更にこの輩は不感症というか、現在低迷している経済を立ち上げるにはまずは労働者の給与アップをと皆で真剣に議論している最中に自分たちの給与UPの改正法案を国会に出そうとする無神経さには空いた口が塞がらない。
さて、今回の話は「原発処理水の海洋放出」についてであるが、私はこの問題に関して2020年、今から3年前の3月19日のブログで「決して汚染水を福島の海岸線で海洋放出してはならない」と主張し、「ならばその処理水をどう処分するか」の解決案まで述べているが、まずはそのブログを皆さんに再度読んで頂きたい。下のブログ『東電汚染水と「処理計画私案」』の部分をクリックすると3/19のブログに入ります。読み終わっら最後のところに有る「カテゴリー:ブログ」の所をクリックすればこのHPのTOPに戻ります。
東電汚染水と「処理計画私案」
お読み頂いて、如何でしたでしょうか? もし私の私案に沿って「処理水のタンカー輸送」を実行していれば、今頃は少なくとも「風評問題」は避けることが出来ていたでしょう。
今回「原発処理水」に就いて再度ブログに書いた理由は、3年前のブログの「提案私案」の⑤で述べた「南鳥島での海底レアメタルの採取」が何と只今現にプロジェクトとして進行していることを知ったからです。
実は海底に沈むレアアース資源に注目して研究を続けていた東京大学大学院工学系工学部長 加藤泰浩氏が、2013年になって南鳥島の周辺海底にレアアース層が有ることを発見、一挙に注目度が高まりました。まずは加藤教授のウエブ記事『南鳥島レアアース泥を開発して日本の未来を拓く』をご覧ください。(下記のURLをクリック)
https://utf.u-tokyo.ac.jp/project/pjt124
一挙に我が国の海洋開発に力が入り内閣府を中心に産業化の道筋を示した戦略作りが始まりました。2018年には日本で開発された「海底探索ドローン」(左写真)によって更に詳細の海底調査が可能になりました。これからは日本政府組織の癌でとなっている障壁、つまりは港湾は国交省、水産は農林水産省、資源開発は経産省などという縄張りを取っ払って、総合的に開発が進むようにする事がまずは先決でありましょう。
それにしても日本政府が「2025年には南鳥島のレアアース泥を試し掘り出来るようにプロジェクトを進めてゆく」と発表した事は、フューチャーデザインが不得意な日本政府としては一つの目標が立てられただけでも凄いと言えましょう。どうせなら原発処理水もチョロチョロとこの先30年も掛けて湾岸から放出するなど止めて、お金で解決するのではなく頭で解決して行くように、タンカー輸送によって南鳥島付近で海に放水し、タンカーの帰り便には海底より採取した「レアアース泥水」を満杯にして日本に戻ってくる、といったような思い切った戦略に出る勇気は無いのだろうか。
本件に関する最新のWebニュース(2023/9/15)『南鳥島沖のレアアース、水中ドローンで探査』も御覧ください。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC139OI0T10C23A9000000/
以上